前回は車体からメーターを取り外しました。
引き続き、水温計と燃料計の修理を続けます。
水温計と燃料計の修理 - #1
スーパーピカピカレイン 水温計と燃料計の異常 水温計と燃料計がどちらも異常値を指しています。燃料満タンで水温沸騰?。そんなはずはないです。メーター周りの電球をLED化した際に何か悪さをしてしまったよう ...
続きを見る
メーターの分解
基板の写真を撮らなかったので照明をLEDに換装した時の写真を使いました。
水温計と燃料計のGNDの位置が特定出来ます。
各メーターを固定しているネジがそれぞれ3本あります。
基板の裏からネジ止めされているので上の写真とは位置が逆になります。
ピンクの矢印のネジがGNDになります。
3つのメーターは少しづつ重なって配置されていて、水温&燃料計が一番下になります。
なので、水温&燃料計を外すには速度計とタコメーターも外す必要があります。
水温&燃料計はトリップメーターのリセットボタンが刺さっているのでこれのキャップを抜いてからボタンを抜きます。
リセットボタンは下の写真の左下の白丸の穴に刺さっています。
キャップは少し捻りながら引っ張ると簡単に抜けました。
最後にメーター表面を傷つけない様に、指針を折らない様に細心の注意を払って取り外しました。
TCSの透かしのあるMT仕様の水温&燃料計はまず手に入らないと思った方がいいのでとても気を使いました。
水温&燃料計の裏面です。コイルに被っている金属のキャップは引っ張るだけで抜けます。
それぞれ4つの小さな穴が見えますが、どちらも最も内側の穴(ねじ穴)がGNDの位置です。
コイルの修理
金属のキャップを外して燃料計のGND位置の下を覗くと予想通りコイルが断線していました。
断線しているコイルの上の方はこれ以上引っ張っても伸びません。
断線が怖いのでこれが限度と思います。
下の方ですが、白い樹脂部分の下から軸が出ていて、銀色の皿の様な部分と一体になっています。
ボビン端子というそうです。
ボビン端子は上下にスライドし、下げると下に着きます。
切れたコイルの下側は、ボビン端子の銀の部分にはんだ付けされています。
試しに下の写真の様にネジを差し込み、下までねじ込むとボビン端子がネジに押されて共回りしてやがて下に着きます。
切れたコイルがクルクル回るのが切ないです。(泣)
とりあえず傷付けない様にマスキングテープで周囲を保護しました。
切れた上下のコイルを接合することになりますが、そのままハンダ付けしようとしても熱でボビン端子の銀の部分のはんだが溶けて外れてしまうはずです。
はんだ作業の前にコイルを1000番のペーパーに乗せ、指で軽く擦って一皮剥いておきました。
ボビン端子の銀の部分にはんだ付けされて残っている下側のコイル線を使用するのはやめて、新たに適当な被覆線から1本抜いた銅線を延長線として使用することにしました。
下の写真の様にステンレスのゲージにゴムシートを貼り付け、その上に延長用銅線と上側のコイル線を置き、はんだ付けをしました。
上側のコイル線はペーパー掛けしたので線径が更に細くなっており、はんだ付けした個所が切れそうでした。
まあ、なんとか繋がりました。
コイルの線径が約0.1mm、延長用銅線の線径が約0.3mm。
測定具がノギスしかないので非常にアバウトな数字ですが、かなり差があります。
問題有りかもしれませんが結果が出てから考えることにして今は無視することにしました。
延長用銅線を適当な長さで切断し、下の写真の様にボビン端子の銀の部分にはんだ付けしました。
ボビン端子の銀の部分に事前に呼びはんだをすることですんなり接合できました。
燃料計の方も同じ状況だったので同様の作業をしました。
詳細は省略しますが、下の写真の様に進めました。
白い樹脂部分に亀裂が見えます。
これが共回りの原因と思います。
このあとはコイルのはんだ接合部に無理な力を掛けない様に注意しながら、手早くメーターを組み直しました。
次回、「メーターの動作確認」に続きます。